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2019年 時事文化講演会報告要旨

去る、令和元年7月8日(月)、加古川経営者協会・加古川商工会議所・(一社)神戸経済同友会東播部会の共催による時事文化講演会を開催しました。講師には天理大学柔道部監督 穴井 隆将 氏 をお招きし、「柔道を通して育んだこと」を演題に、54名の参加者による開催となりました。

 

【講演内容】

 

穴井監督のご家族、柔道との出会いのお話しから、過去・現在・今後の目標について時々著名人が登場し、笑いを誘いながら、有意義な講演を拝聴しました。穴井隆将監督の名前の由来は父親の「隆」と柔道でみんなの大将になるの「将」で隆将と命名され、生まれた時から、柔道の大将ありきで、5歳から地元の秀鋭館道場に入門。秀鋭館では、柔道に強くなるより人間的に成長することが大事と言われた。

 

私は将来の夢として日本選手権優勝、オリンピックで金メダルを取ることを描いていましたが、天理高校に進学してから、夢から明確な目標に変わりました。天理高校の柔道部において、当初先生は何も教えてくれず、鋭い眼光で見ているだけでした。

先輩に何故と聞いてみると、「人の技を見て盗み、自身の上達に繋げる事が重要」と教えてもらい、この時に目標としたのは全日本3位の実績がある養父先生に勝つことでした、2年生の時には体力も柔道も先生に勝つことができた。

 

次に当時隣接していた天理大学の練習に参加して、当時の天理大学篠原監督(オリンピックメダリスト)に稽古をして頂いた。

いつも口の攻撃と技で「お前なんか弱い・・と言われながら投げられる」負けていた。この篠原監督に勝つことを目標に置いて稽古に打ち込んだ。

 

天理大学に進学し、大学3年生の時、篠原監督に圧勝した。この頃の戦績は全日本柔道体重別選手権100㎏級の優勝。大学4年生で世界学生柔道選手権大会100㎏級優勝。大学卒業後は7年間お世話になった関係で、天理大学の事務員として柔道主体の生活を送った。

 

社会人として、この頃から勝ちにこだわる様になった。全日本柔道大会優勝、世界柔道選手権100kg級優勝と戦績を収め、2012年のロンドンオリンピックに出場。しかし、周囲の期待(金メダル)に反し敗退。今考えるとオリンピックの出場が決まって以後、今までの実績からマスコミや、周りの金メダルへの期待がプレッシャーになり自分を見失っていました。

大会当日、顔が青ざめ、肩に力が入り、過去負けた事のない相手に負けてしまった。その後引退を決意したが、OBの先輩に引退するときは笑顔で終われと言われ、翌年引退試合の気持ちで、全日本柔道大会に出場した結果優勝。長期間練習していなかったので負けてもあたりまえと、肩の力が抜けた状態で臨んだことが、結果として快勝した。

 

オリンピック出場後、努力なんか無駄・意味ない、となげやりな気持ちになっていましたが、報われない努力はあっても無駄な努力はないと痛感しました。引退後天理大学の教員・柔道部監督として生徒を指導していますが、私がこの仕事に就くことができたのも、いろいろな人の出会いと教えを頂いたおかげと感謝しています。

その恩返し、使命は、スポーツを通して、人として大切な事を教え、スポーツマンとして先頭に立てる人間を育てること。また、天理大学柔道部は26年間優勝に遠ざかっているので、監督としての成果(優勝)も求められています。

 

穴井監督の座右の銘は「努力」これからも努力し続け、強い天理大学柔道部を作ります、みなさん応援してくださいと締めくくられました。

 

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<自身の経験談を熱弁される穴井監督>

 

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<講演風景>

 

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