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令和4年度経営者層研修旅行

11月4日(金)~11月5日(土)にかけて、天候にも恵まれた中、参加者13名にて、マツダミュージアム・海上自衛隊第一術科学校及び呉地方隊(艦艇一般公開)・広島県内の観光地(宮島、大和ミュージアム、原爆ドーム等)を見学して見聞を広げました。また、初参加者も加わった中で親睦を深めてきました。

 

今回のメイン見学場所であるマツダミュージアムを中心に記述いたします。

 

 

“マツダミュージアム”

マツダミュージアムは、1995年5月に開館し、2005年2月に展示面積を拡張するなどの全面リニューアルが実施され、2020年1月30日に創立100周年を迎えたことから、マツダに関わる方との場、絆を深める場として2022年5月に二度目の全面リニューアルが実施されたばかりです。

館内は10の展示ゾーンで構成され、各ゾーンのテーマに合わせて色合いや照明などの演出がされ、100年以上続けてこられたモノ造りへの想いと、次の100年に向けたマツダのビジョンを、ミュージアム全体でストーリー性をもって体感できる展示となっていました。

以下に代表的なゾーンについての概要をご紹介します。

 

〔ゾーン1〕

マツダ株式会社の歴史は、1920年、経営難に陥った広島のコルク製造会社を救済するため、地元財界の有力者が中心となって「東洋コルク工業株式会社」を創立したことが発端で、1925年に大火災に見舞われ、当日の松田重次郎社長は絶望の淵から懸命の再建を図る中で、自らのキャリアの原点に立ち返り機械工業への進出を決意され、1927年に「東洋工業株式会社」へ社名を変更し、1931年から自動車業界へ進出を果たされています。

完全なる自社開発の三輪トラック“マツダ号”は、画期的な販売促進策も功を奏し、瞬く間に業界の有力ブランドに成長しましたが、1945年8月6日、原子爆弾により広島は壊滅的なダメージを受けたが、爆心地から5Kmほど離れた東洋工業株式会社の建物は損壊が限定的であったので、被災者の救護や行政機関の受け入れを行い地域の復興に協力されています。自らも生産再開に向けて動き出し、1950年には業界初の1トン積みの新型車を発売し、三輪トラックの大型化や高性能化、デザイン性の追求などで業界をリードされています。

マツダミュージアム ゾーン1マツダミュージアム ゾーン1

〔ゾーン2~3〕

1960年、総合自動車メーカーへの躍進を期した攻勢が始まります。新開発の軽自動車が次々にヒットし、自動車の生産台数が3年連続で日本一に。夢のエンジンと言われたロータリーエンジンを開発し、世界初となる2ロータリー搭載車「コスモスポーツ」を1967年に発売し、技術力の高さを世界にアピール。70年代に入って排ガス規制が強化されると、いち早く対策に目途を付けたロータリーは低公害エンジンとしても脚光を浴びることになりました。

マツダミュージアム ゾーン2~3マツダミュージアム ゾーン2~3

1973年秋の第一次石油危機で大きな転機を迎え、世界的な原油価格の高騰を受け、高性能で低公害ながら燃費に弱点のあったロータリーエンジンは次第に消費者から敬遠されるようになり、販売台数が急降下しますが、二度の石油危機を通じて、省資源で経済性に優れる小型車が世界的なブームとなり、低価格で高品質な日本車が注目を集めるようになります。

東洋工業株式会社は主力の「ファミリア」「カペラ」をスペース効率に優れる前輪駆動(FF)方式へ刷新し、両車とも日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞され、1984年には社名を「マツダ株式会社」へ変更し、ブランド名と企業名の統一を図られています。

〔ゾーン8〕

2017年、マツダはトヨタ自動車との業務資本提携を行うと同時に、技術開発の長期ビジョン「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言2030」を発表し、エネルギーの生成プロセスも含めた「Well-to-Wheel」(自動車の総合的なエネルギー効率を示す指標)での本質的なCO2削減の取り組みと、内燃機関と電動化技術の展開を適材適所で行う「マルチソリューション」の考えを示し、2019年には世界初の圧縮着火ガソリンエンジン「SKYACTIV-X」の搭載車を発売し、マツダ初の量産EVとなる「MX-30」を公開されています。

魂動(こどう)デザインは、不要な要素を削ぎ落して豊かな生命感を表現する“引き算の美学”のことで、2019年の「MAZDA3」から本格導入されています。

“宮島”

古くから景勝地として親しまれていた「松島」「天橋立」「宮島」が日本三景として登場するのは、江戸時代初期に林春斎が記した「日本国事跡考」です。世界遺産の厳島神社の社殿は現在、本殿・拝殿・回廊など6棟が国宝に、14棟が重要文化財に指定されています。

約70年ぶりに海中に立つ大鳥居の大改修を2019年から始めており、工事期間中は防護ネットなどに覆われていることから全容が見えないことを研修旅行計画当初は心配をしていましたが、幸いなことに、旅行当日は防護ネットが取り払われ工事用に設けた通路が残るだけで、真新しく装った大鳥居の全景を見学できるという貴重な体験をしてきました。

最後に、新型コロナウイルス感染対策等にてご参加が難しい状況とは存じますが、多くの会員の皆様方にご参加頂けますように、訪問先、費用等についてご検討をいただくため新たに「旅行委員」を設け、株式会社 兵庫製作所の井上様と有限会社 小谷興産の仁禮様にご無理をお願いしております。

 

令和5年度の経営者層研修旅行につきましてもよろしくお願いいたします。

 

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